はじめまして。「小さな店の経営帳」を書いている店主です。ある地方都市の郊外で、家族と小さな和食の店をやっています。開業から10年と少し。カウンターが中心の、どこにでもあるような小さな店です。店を空けられない日は仕込みの合間にこれを書き、頼まれれば出張料理やケータリングにも出かけます。
数字で自己紹介します
飲食店のブログなので、名刺代わりに、うちの店の数字を並べます。
- 開業して10年以上。家族経営で続けています。
- 原価率49%。狙ったわけではなく、食材高騰の10年でこうなりました。その中身は全部公開しています。
- 開業資金は日本政策金融公庫から750万円。事業計画書は書き直しも経験しました。
- 内装費250万円。スケルトンから、図面は自分で描きました。営業許可の図面も自作です。
- 食べログの有料掲載は1年使って解約。効果と本音は記事に書きました。
- 決済はAirペイに一本化。PayPayは手数料無料の時代に入れました。
自慢できる数字ばかりではありません。というより、あまり自慢になりません。でも、この「きれいじゃない数字」こそ、開業前の私が一番知りたかったものでした。
なぜこのブログを書いているか
開業前、本やネットでずいぶん調べました。でも実際に店を始めてみると、書いてあることと現場は、驚くほど違いました。「原価率は30%」「立地がすべて」「まず集客」——教科書の常識どおりにやっていたら、うちはたぶん潰れていました。
いちばん困ったのは、お金の話を実額で書いてくれる人がいなかったことです。手数料はいくらか。税理士に何を払っているのか。営業電話をどう断ればいいのか。誰も書かないなら、自分の店の数字を出して自分で書こう——それがこのブログです。10年前の自分に読ませたい記事だけを書いています。
書くときの約束
顔も店名も出さないぶん、書き方の約束だけは固く守ります。
- 実体験を軸に書きます。使っていないサービスを「使った」とは書きません。調査で書いた部分は、そう分かるように書きます。
- 数字は公式で裏取りします。手数料・料金・制度は公式サイトや公的機関で確認し、時点を明記します。
- 広告を含む記事には、その旨を表記します。自分が良いと思えないものは、報酬があっても勧めません。
- 断定しません。店の数だけ正解があります。「うちの場合はこうだった」として書きます。
店名と場所を書かない理由
ひとつだけ、隠していることがあります。店の名前と場所です。ここでは売上や原価、失敗談まで書くので、店と結びつくと、日々来てくださるお客さんとの何気ない時間が変わってしまう気がするからです。ご了承ください。そのぶん、数字と中身は隠さず書きます。
大切にしていること
10年やってきて、店の芯になった考えは3つです。「断らないこと」——頼まれた仕事を断らずにいたら、出張料理も、思いがけないご縁も、世界が少しずつ広がりました。「身の丈」——固定費を増やさない。手元のお金の自由が、小さな店の命綱です。「お金を追いすぎないこと」——家族が暮らせて、お客さんが「また来るね」と言ってくれる。それで十分だと思っています。
要するに——自分に正直に、大きく見せずに、等身大でやる。あんまり儲かりゃしませんが、おかげで楽しく充実した毎日を送れてます。
まずはこの4本から
- 郊外の小さな和食店を10年続けて思うこと——このブログの原点です。
- 原価率49%の店の中身、全部見せる——うちの数字の告白です。
- 私が絶対に借りない飲食店の物件3選——開業する方はまずこれを。
- 個人飲食店の税理士費用|実額公開——お金の話の入口に。
記事のコメント欄は、いつでも開いています。開業を考えている方も、いま坂道の途中にいる店主さんも、気軽に声をかけてください。同じ現場に立つ者として、正直に書き続けます。