個人飲食店にとって、仕入れ先との関係は経営の根っこにあると思っています。
どんなにいい料理を作っても、食材がなければ始まらない。そして、いい食材を安定して手に入れられるかどうかは、業者さんとの関係次第で大きく変わってきます。
仕入れ先は修行時代からの縁
今の主な仕入れ先は、修行時代からお世話になっている業者さんです。
長い付き合いになるので、お互いのことをよく知っている。それがいちばん安心できる関係だと思っています。
新しい仕入れ先が必要になった時は、同業者から紹介してもらいました。飲食店同士の横の繋がりが、こういう時に役に立ちます。いい業者さんの情報は、同じ業界の人間から教えてもらうのが一番確かです。
相手はその道のプロ、敬意を持って接する
仕入れ先の業者さんとの付き合いで一番大事にしていることは、相手への敬意です。
無理は言わない。当たり前のことのように聞こえますが、これが意外と難しい。急な注文や無茶なお願いをしてしまいがちです。でも相手はその道のプロ。魚のことも、食材のことも、自分よりずっとよく知っている。その道のプロに対して、リスペクトを持って接することが基本だと思っています。
関係を深めるためにやっていること
特別なことはしていないですが、意識していることが三つあります。
一つは、余っている品を買うこと。業者さんにも売れ残りの心配がある。そういう時に「それもらいます」と言える関係でいたいと思っています。
もう一つは、困っている時に何かすること。お互い様という気持ちを大切にしています。
そしてたまに差し入れをすること。ちょっとしたことですが、こういう積み重ねが関係を作っていく気がします。
関係が良いと返ってくるもの
信頼関係ができていると、こちらも助かることがたくさんあります。
いい食材が入った時に優先して回してもらえる。急な注文にも「なんとかします」と動いてもらえる。これは本当にありがたいことで、お客さんへの料理の質にも直結します。
関係が良いからこそ、お店のクオリティを保てている部分があると感じています。
直接仕入れという選択肢
最近は漁師さんや農家さんから直接仕入れているお店も増えてきました。できればお願いしたいのですが、ある程度まとまった量が一度に来るので、今のお店の規模では難しいのが現実です。
ただ、物価がどんどん上がっている今、産直は大事な選択肢の一つだと思っています。量の問題をクリアする方法として、例えば同じ地域の同業者と共同で仕入れるという方法もあります。一軒では多すぎる量も、数軒でシェアすれば解決できる。飲食店同士が競争相手だけでなく、こういう形で協力し合えると面白いと思っています。
メリットは新鮮で安いこと。産地直送の食材は、鮮度も価格も魅力的です。
ただデメリットもあります。ある程度まとまった量が一度に来ること。そして安定して入らないこと。旬や天候に左右されるので、毎日安定した仕入れを確保するのが難しい場面もあります。
そう考えると、市場や業者さんを通した仕入れのありがたさがよくわかります。量の調整ができて、安定して入ってくる。その安心感は、個人店の毎日の営業を支えてくれています。
仕入れ先との関係は義理と人情
ビジネスの話ではありますが、結局は人と人の関係です。
こちらが大切にすれば、相手も大切にしてくれる。損得だけで動いていると、いざという時に助けてもらえない。長く続けていくためには、仕入れ先との関係も丁寧に育てていくことが大事だと思っています。
筆者プロフィール
ある地方都市で小さな個人飲食店を営む店主。開業から10年以上、小さな店を続けています。
数字が得意なわけでも、敏腕経営者でもない。運とある程度の経験で、なんとかここまでやってきた感じです。
このブログでは、そんな私が独断と偏見で、飾らずに正直に話します。成功法則より、現場のリアルを。


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